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庭じまいとは?お庭の終活で知っておきたい作業内容と費用相場
高齢になって庭の手入れが大変になった、相続した実家の庭をどうしていいかわからない――そんなお悩みを抱えている方が増えています。
「庭じまい」とは、これまで大切に手入れしてきた庭を、今後のライフスタイルに合わせて管理しやすい状態に整えることです。庭を完全になくしてしまうだけでなく、手間のかからない範囲で緑を残すという選択肢もあります。
この記事では、庭じまいの基本的な知識から具体的な作業内容、気になる費用相場、信頼できる業者の選び方まで、庭じまいに関する情報を詳しくお伝えします。庭の管理でお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
庭じまいとは?庭の終活の基本知識
庭じまいとは、植木や庭石、池などを整理して維持管理しやすい状態にする「庭の終活」のことです。
長年愛用してきたお庭も、年齢を重ねるにつれて管理が大変になってきます。庭木の剪定や草むしり、落ち葉の掃除など、かつては楽しみだった庭仕事が体力的に負担となってしまうケースも少なくありません。
特に以下のような状況になったとき、庭じまいを検討される方が増えています。
- 高齢になり庭の手入れが困難になった
- 親から相続した実家の庭を管理できない
- ライフスタイルが変わり庭が不要になった
- 庭木が成長しすぎて近所迷惑になりそう
庭じまいというと「庭を全部コンクリートで埋めてしまう」と思われがちですが、実際はそれだけではありません。手入れが楽になるよう庭木を減らしたり、雑草対策を施したり、お庭の一部を駐車場にリフォームするなど、その方法は様々です。
大切なのは、庭の所有者やご家族が無理なく管理できる状態にすることです。完全に庭をなくすのではなく、手間のかからない範囲で緑を残すという選択肢もあります。
庭じまいの意味と定義
庭じまいに明確な定義はありませんが、お庭や外構における終活として捉えるのが一般的です。
これまで美しく整えてきた庭を、今後の生活スタイルに合わせて再構築する取り組みといえるでしょう。単なる庭の撤去ではなく、将来を見据えた庭との新しい付き合い方を見つけることが庭じまいの本質です。
庭じまいが注目される背景
近年、庭じまいが注目される背景には、日本の高齢化社会があります。
団塊世代の方々が後期高齢者となり、これまで当たり前だった庭仕事が体力的に厳しくなってきています。また、子世代は都市部に住んでいることが多く、実家の庭まで面倒を見きれないという現実もあります。
さらに、庭を放置することで起こる近隣トラブルへの懸念も、庭じまいを検討する大きな要因となっています。
庭じまいを検討すべきタイミング
庭じまいを検討すべきタイミングは、庭を楽しめていないと感じたときです。
草むしりや剪定が負担に感じるようになったり、庭に出ることが億劫になってきたりしたら、それが庭じまいのサインかもしれません。また、相続で庭付きの家を受け継いだものの管理が困難な場合も、早めの対応が大切です。
庭が荒れてしまってからでは、作業量も費用も大幅に増加してしまいます。手が付けられなくなる前に、適切な庭じまいを行うことで、その後の生活がより豊かで快適になるでしょう。
庭じまいの目的・理由
庭じまいを決断される方には、それぞれ異なる事情や理由があります。しかし、共通しているのは「今よりも快適で安心な生活を送りたい」という想いです。
ここでは、庭じまいをする主な4つの目的について詳しく見ていきましょう。
庭の管理負担を軽減したい
庭じまいの最も大きな目的は、日々の管理負担を減らすことです。
美しい庭を維持するには、季節ごとの剪定作業、雑草取り、落ち葉の掃除、害虫対策など、想像以上に多くの作業が必要になります。若い頃は楽しみだったこれらの作業も、年齢を重ねると体力的につらくなってくるものです。
例えば、大きく育った庭木を伐採すれば、剪定や落ち葉掃除から解放されます。土の部分を減らして雑草が生えないように対策すれば、草むしりの負担も大幅に軽減できるでしょう。
完全に植栽をなくすのではなく、管理できる範囲に調整するという選択肢もあります。
近隣トラブルの防止
庭の管理不足が原因で起こる近隣トラブルを未然に防ぐことも、庭じまいの重要な目的の一つです。
庭木を放置すると、枝が隣の敷地に伸びて迷惑をかけたり、落ち葉が近所の玄関先まで飛んでいったりすることがあります。また、手入れされていない庭は虫の発生源となったり、防犯上の問題を生じさせたりする可能性もあります。
特に空き家となった実家の庭では、これらの問題が深刻化しがちです。庭木自体を撤去してしまえば、こうした近隣への迷惑を根本的に解決できます。
将来の費用負担を抑える
早めの庭じまいは、長期的に見ると経済的なメリットも大きいといえます。
庭が荒れてしまうと、木や雑草がどんどん成長して処理が困難になり、最終的な庭じまい費用も高額になってしまいます。適切な時期に対応することで、作業内容や処分費用を抑えることができるのです。
また、庭の管理を業者に依頼し続ける場合の年間費用を考えると、思い切って庭じまいをした方が総合的には安く済むケースも多々あります。
建物の寿命を延ばし売却で有利に
庭じまいによって建物自体の寿命を延ばし、将来の売却時に有利に働くという効果もあります。
放置された庭では、建物にツタが這ったり、伸びた枝で窓ガラスが割れたりして建物の劣化を早める原因となります。また、庭木が茂りすぎると日当たりや風通しが悪くなり、湿気による建物への悪影響も心配です。
庭じまいで敷地と建物をきれいな状態に保つことで、いざ売却する際にも買い手に良い印象を与えることができるでしょう。整理された庭は、物件写真や内見時の印象を格段に良くしてくれます。
庭じまいで行う作業内容
庭じまいでは、庭の現状や今後の利用目的に応じて様々な作業を行います。すべての作業が必要というわけではなく、お客様のご希望や予算に合わせて組み合わせを決めていきます。
ここでは、庭じまいで一般的に行われる6つの主要な作業について詳しく解説します。
庭木の整理・処分(伐採・抜根・剪定)
庭じまいで最も中心となるのが、庭木の整理・処分作業です。
伐採は庭木を根元付近から切り取る作業で、大きく成長しすぎた木や管理が困難な木を対象に行います。切り株が残るため、完全に撤去したい場合は抜根作業も必要になります。抜根では根っこまで取り除くため、その後の土地利用がしやすくなる一方、費用は高くなります。
すべての庭木を処分するのではなく、一部だけ残したい場合は剪定で対応することもできます。枝を大幅に切り詰めることで、今後の管理負担を軽減できるでしょう。
特に隣家や電線まで伸びてしまった庭木の処分は、近隣トラブル防止の観点からも重要な作業といえます。
雑草の撤去と防草対策
春から秋にかけて旺盛に成長する雑草の撤去と、今後生えないようにする対策も庭じまいの重要な要素です。
雑草は一度撤去してもまた生えてくるため、根本的な対策が欠かせません。防草シートを敷いた上に砂利を敷く方法が一般的で、効果的に雑草の発生を抑えることができます。
今後一切植物を植える予定がない場合は、該当エリアをコンクリートで舗装してしまうのも有効な選択肢です。初期費用は高くなりますが、長期的にはメンテナンスフリーで最も手間がかからない方法といえるでしょう。
庭石・灯篭などの不用品撤去
庭にある石灯篭や庭石、古いプランターなど、ご自身では処分が困難な不用品の撤去も庭じまいで行う作業の一つです。
特に大きな庭石の撤去は重機が必要になることが多く、個人での対応は現実的ではありません。また、石材は多くの自治体でゴミとして回収してもらえないため、専門業者による処分が必要になります。
ただし、大型の庭石撤去は費用が高額になりがちです。どうしても邪魔でない場所にあるものは、そのまま残して予算を他の作業に回すという判断をされる方も多いようです。
庭池の解体や埋め立て
庭池がある場合は、その解体や埋め立て作業も庭じまいに含まれます。
管理されていない庭池は、水が腐って悪臭の原因となったり、蚊の発生源となったりするため、多くの場合で撤去が選択されます。作業は水抜き、池の解体、ろ過設備の撤去、埋め戻しの順で進められます。
池の解体にはコンクリートを破壊するハツリ作業が必要で、出た廃材の運搬・処分も含めて専門業者での対応が不可欠です。また、埋め戻し後の地盤をしっかりと固める作業も重要で、手抜き工事だと後々地盤沈下を起こす可能性があります。
カーポート・ウッドデッキの解体撤去
古くなったカーポートやウッドデッキがある場合は、これらの解体撤去も庭じまいの対象となります。
カーポートの屋根材は経年劣化により強風で飛散する危険があり、近隣への被害を防ぐためにも撤去が推奨されます。木製のウッドデッキは腐朽が進むとシロアリの発生源となり、住宅本体への被害につながる可能性もあるため注意が必要です。
今後使用する予定がなく、いずれ撤去することになるなら、庭じまいのタイミングでまとめて解体してしまう方が効率的でしょう。
防草シート・人工芝の施工
庭の撤去作業が完了した後は、跡地を新たにどう活用するかも重要なポイントです。
手入れのいらない庭にしたい場合は、防草シートの上に砂利を敷く方法がコストパフォーマンスに優れています。見た目にもすっきりとして、雑草の心配もありません。
もう少し緑のある空間を残したい場合は、人工芝の施工という選択肢もあります。天然芝と違って水やりや芝刈りの手間がかからず、年間を通じて美しい緑を楽しむことができます。初期費用は高めですが、長期的には管理費用がかからない魅力的な選択肢といえるでしょう。
庭じまいの費用相場
庭じまいを検討する際に最も気になるのが費用の問題でしょう。庭の広さや現在の状態、どこまで作業を行うかによって費用は大きく変わってきます。
ここでは、庭じまいで発生する主な作業の費用相場をご紹介します。ただし、実際の費用は現地の状況によって変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
作業別の費用相場一覧
庭じまいの主要な作業について、それぞれの費用相場をまとめました。
庭木の処分費用:
- 低木(高さ3m未満)の伐採:4,000~7,000円/本
- 中木(高さ3~5m)の伐採:10,000~15,000円/本
- 高木(高さ5~7m)の伐採:20,000~35,000円/本
- 抜根作業:10,000円~/本(幹の太さにより変動)
その他の作業費用:
- 草刈り・雑草撤去:500~1,000円/㎡
- 庭石の撤去:30~40円/kg(最低2~3万円程度)
- 庭池の埋め立て:平均20万円前後
- 防草シート+砂利敷き:3,000~5,000円/㎡
7m以上の高木や特殊な状況での作業は、現地確認後の個別見積もりとなることが一般的です。また、重機の使用が必要な場合や、作業場所からトラックまでの距離が長い場合は、追加費用が発生することもあります。
庭の規模別費用目安
庭全体の庭じまいにかかる費用の目安を、庭の規模別にご紹介します。
小規模な庭(20㎡程度):10~30万円
庭木数本と花壇の撤去、防草対策程度であれば比較的低予算で対応できます。
中規模な庭(50㎡程度):30~80万円
ある程度の庭木がある一般的な住宅の庭じまいでは、この程度の費用が相場となります。
大規模な庭(100㎡以上):80万円~
大きな庭木が多数ある場合や、庭池・大型庭石の撤去が含まれる場合は、100万円を超えることもあります。
これらの費用には、作業費、処分費、材料費が含まれています。複数の作業をまとめて依頼することで、費用を抑えられる場合もあるため、相見積もりを取ることをおすすめします。
費用を左右する要因
庭じまいの費用は、いくつかの要因によって大きく変動します。
最も影響が大きいのは庭木のサイズと本数です。高木1本の伐採費用で、低木なら数本分の作業ができるため、大木の有無が総費用を左右します。
作業場所へのアクセスも重要な要因です。重機が入れない場所での作業や、手作業での搬出が必要な場合は人件費が増加します。また、住宅密集地では近隣への配慮で作業に時間がかかることもあります。
処分する廃材の種類と量によっても費用は変わります。庭石や池の解体で出るコンクリート廃材は処分費が高額になりがちです。
なお、庭じまいで出る庭石や石灯篭、庭具などの中には、思わぬ価値があるものも含まれています。処分費用を支払う前に、買取可能かどうかを確認してみることをおすすめします。状態の良い庭石や骨董的価値のある庭具であれば、処分費用の一部を相殺できる可能性もあるでしょう。
庭じまいはどこに頼む?業者選びのポイント
庭じまいを実際に依頼する際、どの業者に相談すべきか迷われる方も多いでしょう。庭じまいに対応できる業者は複数あり、それぞれに特徴があります。
造園業者・庭師への依頼
庭じまいを総合的に対応してもらいたい場合は、造園業者や庭師への依頼がおすすめです。
庭木の伐採から防草対策まで、庭に関する作業をワンストップで依頼できるのが最大のメリットです。自社の職人と重機で対応できるため、スピーディーで費用も抑えられることが多いでしょう。また、部分的に庭を活かすプランの提案も期待できます。
総合リフォーム店・ホームセンター
ホームセンターや総合リフォーム店でも庭じまいの相談は可能ですが、実際の作業は下請け業者が行うため中間マージンが発生します。
大手の安心感はありますが、費用面では直接造園業者に依頼する方が有利になることが多いようです。
解体業者・便利屋への依頼
解体業者は建物の解体と合わせて庭じまいを依頼する場合に適しています。ただし、庭を部分的に活かすような提案には対応が難しい場合もあります。
便利屋は小規模な庭じまいには対応できますが、大きな庭木の伐採や重機が必要な作業は難しいケースが多いでしょう。
信頼できる業者の選び方
庭じまい業者を選ぶ際は、地元密着で実績のある造園業者を中心に検討することをおすすめします。
複数社から見積もりを取り、作業内容と費用を比較検討しましょう。また、庭じまいで出る庭石や庭具の買取も行っている業者なら、処分費用を抑えられる可能性もあります。見積もり時に、不用品の買取についても相談してみると良いでしょう。
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庭じまいでよくある疑問
庭じまいを検討する際、多くの方が同じような疑問を抱かれます。ここでは特によくお聞きする3つの疑問にお答えします。
お祓いはした方がいい?
長年親しんできた庭木を伐採する際、お祓いをすべきかどうか迷われる方は少なくありません。
日本では神道や風水の考えから、庭木の伐採や池の解体時にお祓いをした方が良いとする意見もあります。お祓いをするかどうかは、ご本人やご家族の気持ち次第で決めれば問題ありません。
神社やお寺での正式な祈祷から、塩やお酒を使ったご自身でのお清めまで、方法は様々です。今まで生活に彩りを与えてくれた庭への感謝の気持ちを込めて、できる範囲でお祓いを検討されると良いでしょう。
庭じまいは自分でできる?
費用を抑えるために、一部の作業をご自身で行いたいと考える方もいらっしゃいます。
草むしりや小さな不用品の処分など、体力と時間に余裕がある方は部分的に自分で対応することで費用を抑えられます。植木は可燃ゴミとして出せる自治体も多く、少しずつ処分していけば家庭ゴミとして処理可能です。
ただし、大きな庭木の伐採や重機が必要な作業は、安全面を考慮して専門業者に依頼することをおすすめします。できる範囲で事前準備を行い、難しい部分はプロにお任せするのが現実的でしょう。
庭じまい後の土地活用方法
庭じまい完了後の土地をどう活用するかも重要なポイントです。
最も人気なのは駐車場への転用です。カーポートを設置すれば、雨の日の乗り降りも快適になります。家庭菜園スペースとして一部を活用したり、管理しやすい範囲で花壇を設けたりする方法もあります。
完全にメンテナンスフリーにしたい場合は、人工芝や防草シート+砂利敷きがおすすめです。庭じまいの際に、将来の活用イメージも含めて業者に相談してみましょう。
まずはお気軽にお問い合わせください