トータルの査定コラム
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女性・高齢者は押し買いに注意!悪徳訪問買取業者の手口と事例
住まい、暮らし遺品整理や終活、お部屋の断捨離を思い立ったら、自宅に買取業者を呼んで不用品を査定してもらうのが手っ取り早く、便利ですよね。業者に依頼して、洋服や貴金属を買い取ってもらうことは「訪問購入」と呼ばれ、法律に基づいたビジネスです。その一方で、高齢者や女性の一人暮らしを狙った、「押し買い」と言われる被害が年々増加しているのをご存知ですか?押し買いとは、個人宅に伺い、高価な持ち物を半ば強引に安値で買取る営業手口です。
押し買いは、2013年2月に特定商取引に関する法律(特商法)が改正され、一時減少傾向にありましたが、ここ数年また被害報告が増えています。独立行政法人 国民生活センターによると「不用品や和服の買い取りのはずが貴金属を買い取られた」といった相談件数は、昨年2022年で7,760件に上ります。業者の有無を言わせぬ物言いにたじろぎ、手放す予定のなかった愛着品まで持ち去られて、泣き寝入りというトラブルが後を断ちません。(独立行政法人 国民生活センター「訪問購入/相談事例」)
本記事では、「押し買い」の最新手口と対策法についてご紹介します。また後半では良い買取業者を見分けるコツも解説。不用品を気持ちよく手放し、安心して取引するための基礎知識をお伝えします。
実際にあった「押し買い」事例3選
典型的な「押し買い」パターンから最新事例まで、厳選した事例をご紹介いたします。
押し買い事例①
突然の訪問で「古物商の許可がある」と名刺も見せられ…
突然、訪問してきた男性から「不要な貴金属があれば売って欲しい。」と頼み込まれ、少し不安だったが、「古物商の許可もある。」と言って名刺も見せられたので、指輪を見せた。
男性は、重さを量っていたが何の説明もなく、5,000円を渡されて領収書に住所と氏名を書かされた後、指輪を持ち帰ってしまった。後になって安すぎると思ったが、書面等は何もなく、業者の名前も覚えていないので連絡がとれない。
「許可がある。」という言葉を安易に信じてしまい、とても後悔している。
佐賀県警察
「貴金属等の「押し買い」に注意!!」
押し買い事例②
電話勧誘があり、「古着」を売るはずが…
「不用品はないか」と電話があり、いらない古着などを用意していた。ところが、訪ねてきた買い取り業者は古着などには目もくれず、指にはめていたダイヤの指輪を見て「写真をとらせて」と言うので指輪を渡した。
「いらないアクセサリーはないか」と言われ、ネックレスなどを1万円で売却した。買い取り業者が帰った後、ダイヤの指輪も買い取られたとわかり、返してほしいと電話したが、紛失したと言われた。
福岡県遠賀郡遠賀町
「悪質な訪問買い取り(押し買い)/相談事例」
押し買いで品物を持ち去った後に勝手に転売しているケースもあります。場合によっては暴力や暴言で、「売買契約が成立したことにしろ!」と圧迫する業者もいます。
押し買い事例③
「ウクライナに送る冬物の衣類を買い取りたい」という電話勧誘を受け…
ウクライナの戦地に送る冬物の衣類を買い取りたいと、訪問購入業者から自宅に勧誘の電話があった。寒い地域の避難民に役立ててもらえればと思い、冬物の衣類をまとめて来訪を待っていたが、来訪した訪問購入業者に「冬物衣類はいらないので貴金属を見せてほしい」と言われた。我が家に売れるような貴金属はないと断り、冬物の衣類を戦地に届けてほしいと頼むと、衣類は別のトラックで夕方以降取りに来ると言い残して退去した。しかし結局引き取りのトラックが来ることはなく、ウクライナ情勢を悪用した手口だと感じた。
独立行政法人 国民生活センター「ウクライナ情勢を悪用した手口にご注意!(No.2)
昨今のウクライナ情勢を悪用した押し買いが横行しています。東日本大震災後にもこのような人の善意につけこんだ被害が多発しました。
「押し買い」をする悪徳訪問買取業者の手口と特徴
ここでは押し買い業者に狙われやすい方とその手口、また特徴をまとめてみていきましょう。
「押し買い」に狙われる方
押し買い業者は特に以下の方々に狙いをつけて勧誘してきます。
独立行政法人 国民生活センターの報告によると、60歳以上の高齢者の被害が全体の70%を占めます。
- 高齢者
- 女性
- 認知症の方
- 一人暮らしの方
遺品整理や終活を機に不用品の整理に困っていた矢先、業者の訪問を受け、不用意に家にあげ被害に巻き込まれる…。また一人暮らしの高齢者、女性、認知症の方につけこみ、恐怖心を煽るような言動で大切な品物を持ち去ります。
これがあったら気をつけよう!「押し買い」悪徳買取業者の手口とは?
「押し買い」の手口①
アポなしの訪問営業
買取業者がご自宅に訪問する際は、アポイントメントが必要です。
いわゆる飛び込みの訪問営業は、法律で禁止されています。
具体的な手口は、
「なんでも買取りますよ」といって警戒心を解きます。
ご本人が買い取って欲しい品物そっちのけで、高価な品物を「出せ」「出せ」としつこく要求。出すまで帰りません。
実際に品物を見せると、重さを図るフリだけして、少額の買取金と簡単な領収書だけ残して、持ち去るように帰ります。
査定理由の説明もなく、ご本人が「この価格が妥当なのか?」と疑問を抱く時間もないまま取引終了。領収書には業者がどこの誰なのかの記載もなく、泣き寝入りするしかありません。
「押し買い」の手口②
テレアポ営業
事前に電話で買取の約束を取り付けて、「押し買い」する手口です。
具体的には、電話口で「なんでも無料で買い取ります」「無料で査定しますよ」などの文句で心理的なハードルを下げます。そしてご自宅に訪問してからは、上記のアポなしの訪問営業と同様のスタイルで、貴金属類を中心に強引に買い取って帰ります。
テレアポを取ってからの訪問には問題がありませんが、事前に合意していたモノ以外を無理やり買い取る行為は違法です。
「押し買い」の手口③
寄付型を装った買取
「被災地の方々の助けになるなら…」という善意を悪用した押し買い手法です。3つ目の事例にもあったように、「いらなくなった洋服で役に立つなら!」と気軽な寄付だと思わせ、実際には貴金属目当てで自宅に押し入ろうとします。独立行政法人 国民生活センターの報告では、2022年からウクライナ情勢を利用した押し買いによるトラブルの相談が増えています。過去には東日本大震災のボランティアを装った押し買い業者の被害も報告されています。
「押し買い」の手口④
無料宅配査定
家に呼ばずに、モノを送るだけで買取ってもらえるので利用者が増えているのが、無料宅配査定です。
注意すべきは、安価な買取金額を提示され、場合によっては口座に一方的に金額を入金し取引を完了させるケースです。
そのものの価値を知りながら極端に安い査定金額を提示するのは「不実告知」と言い、違法です。ただ業者側が「モノの価値を知らなかった」と証言すれば罪に問うことができなくなるのが厄介です。
「押し買い」の手口⑤
素性を明かさない、証文を残さない
もちろん売主自ら依頼した業者からも、話の流れの中で、「他にもこんなものを買い取れますよ」と提案されることはあります。そのため、高価な品物の話が出た=押し買い業者というわけではありません。
しかし売主が断っているのに「1つくらい指輪ありますよね?」「査定だけ無料だから損することはありませんよ」としつこく要求してくるようなら、警戒することをお勧めします。
特に、押し買い業者は素性を隠すことで、消費生活センターや警察の手から逃れようとします。
1つ目の事例でも名刺を見せられただけで、受け取っていませんでした。また、買い取った証明となる証文なども残しません。買取金額だけ記載されたメモのようなものを残す業者もいるようですが、身元が分からないようなお粗末なメモです。
まずは訪問時に素性を明かさず家に上がり込もうとする業者は、より一層、警戒心を強めた方がいいでしょう。
「押し買い」の手口⑥
持ち去るように帰る
押し買い業者は目当ての買取品を手にすると、それを持ち去るようにスピーディーに帰っていきます。本来、査定額の説明と持ち主の「それなら売りたい!」という合意が必ず必要です。その後、証文作成、クーリングオフ可否の説明と売主が安心して取引できるように、時間をかけます。
その一方で押し買い業者は、価値ある商品を手にすると、極端な安値を告げ、「それは安すぎるのではないかな?」「本当に売って良いのかな?」と持ち主に考える間も与えず、あっという間に持ち去ったりします。
「いまが売らないと損しますよ?!」「本当は買い取れない商品だけど、今回だけ特別に」というような性急な判断を求められた場合も疑ってかかりましょう。
押し買いトラブルに遭わないための対応方法
高齢者の一人暮らしや女性宅を狙って不意に訪問してくる業者には、毅然とした態度で対応し、安易に家にあげない方が懸命です。ここまで押し買い業者の特徴を見てきましたが、「当てはまるかも」「怪しいな」と思ったときにどう冷静に対応すれば良いか、撃退方法を具体的チェックしていきましょう。
電話の勧誘で「約束しない」
古着や不用品の買取を電話で約束したのに、訪問時にはより高価な商品ばかり要求するのは典型的な電話勧誘のパターン。「タンスに眠っている指輪が1つぐらいあるでしょ?」「金の価格がいま上がっているので、査定だけでもしますよ?!」と言葉巧みに貴金属を引っ張り出すことを強要します。
こうなっては業者の思う壺です。営業電話の場では約束をせず、「業者名」「担当者名」「連絡先」の3点を聞き出してください。「まずは家族に相談したい」と言えば牽制にもなります。電話を切った後、インターネットなどで実在する正規の業者かゆっくり確認しましょう。
もちろん問題のない業者の場合もあるため、その時は後日、安心して買取依頼してください。
飛び込み営業には「名刺をもらう」
突然の訪問で買い取りの勧誘をすることは法律で禁止されています。事前の連絡もなく突然訪問してきた業者は安易に家にあげないようにしましょう。まずは名刺など身元の分かる情報をもらい、その場では「立て込んでいるのでお引き取りください」と帰ってもらいましょう。その後、インターネットなどで業者について調べましょう。
また、許可を受けた古物商は「許可証」及び「行商従事者証」を携帯することが義務付けられています。「この業者怪しいな…」と思ったら許可証の提示を求めましょう。
とにかく安易に「家に入れない」
「遺品整理で捨てられずに困っているものは、なんでも買い取れますよ」
「査定は無料なのでぜひ見せてください」など業者はあの手この手で勧誘してきます。時には人当たりの良さそうな、若い担当者が優しい口調で訪問してくることもあります。すると警戒心が緩み、家に招き入れてしまいがちですが、雰囲気に騙されてはダメです。まずは怪しい業者は家には入れない、というのが原則です。
もし家に上げる流れになってしまった場合には、家族や近隣者に立ち会ってもらうなど、1人ではなく複数人で応対するようにしましょう。また怖いと感じたら「警察を呼びますよ」と毅然とした態度で追い払うことも大切です。
取引する場合は必ず「書面」をもらう
最初は人当たりが良かった業者担当者が、「無料訪問なのだから、もっと高い商品じゃないと会社に帰れない」と泣き落とし半分、心理的に圧迫してくることがあります。不安になったら取引を打ち切る勇気も大切です。しかし実際に買取りことになった場合には必ず「書面」を受け取ってください。訪問購入を行う業者は原則、買取条件などの書面の交付が義務付けられています。
具体的には、以下のような内容が記載された書面を要求しましょう。
特定商取引法の規制対象となる「訪問購入」/4.書面の交付(法第58条の7、法第58条の8)
- 品物の種類
- 買取金額
- 支払いのタイミングと方法
- 消費者側に所有権がなくなるタイミング
- クーリング・オフの可否
- 事業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人の場合は代表者の氏名
- 担当者名
- 契約年月日
- 品物の商品名やメーカー、品番や数 など
納得して買い取らせる場合でも、このような買い取り条件や一覧表の書面を作成させ、控えを受け取りましょう。
押し買いされた品物は「クーリング・オフ」で取り戻そう!
買い取り業者が帰宅した後、冷静に考えてみると「手放すべきではなかった」「取り戻したい」と気づくことがあります。契約日から起算して8日以内はクーリング・オフができます。仮に、書面に「クーリング・オフができない」と記載されており、同意してしまっていても、
クーリング・オフの権利は認められています。
ただし、以下の商品はクーリングオフ適用外の商品となります。
行政書士 エクスステージ総合法務事務所「クーリングオフ 悪徳商法の解約・契約解除」
- 自動車(二輪を除く)
- 家具
- 家電(冷蔵庫や洗濯機など)
- 書籍
- ゲームソフト
- CD、DVD
- 有価証券
もし被害に遭ったら消費生活センターへ
1人暮らしの場合、頭では分かっていても上記のような対処がとっさにできないことがあります。もし被害に遭った場合には、消費生活相談窓口や警察、弁護士に相談しましょう。そのためにも最低限、どこの誰なのか確認しておくことは重要です。
優良出張訪問買取業者を見分け方
ここまで悪徳押し買い業者の特徴を見てきましたが、良い買い取り業者が見極めるポイントはこの3点です。
- 素性を明かしているか?
- 査定理由を明かして丁寧に取引をしているか?
- 書面を交付してくれたか?
良い買い取り業者は、持ち主が安心して取引きできるように、まずは身元を明かします。そして鑑定を依頼された場合は、持ち主が手放す背景などを伺いながら、査定額の理由を伝えてくれます。
また「他社と相見積もりを取りたい」という場合にも問題ない旨を伝えてくれます。また実際に買い取りすることになった場合には、必ず書面を残します。
ご愛用品の買い取りは、なんでも査定のトータルにお任せください!
なんでも査定のトータルでは、様々な商品の買取を行っております。「お客様の思いに寄り添った買取りをする」をモットーに、思い出の品に込めた思い、手放す理由を汲み取り、最適なご提案をいたします。
これが実現できるのは、各分野の専門査定員が多数在籍するためです。一つ一つ細部にわたる、丁寧な査定を基本とし、お客様の大切なアイテムを正しく評価することをお約束します。
鑑定理由をしっかりとご説明致します。もちろん相見積もりもO K!押し買いは致しません。
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